LDLコレステロールが高い対策|放置は危険?食事で下げる方法

2026.08.21

健康診断でLDLコレステロールの高さを指摘されると、将来の健康に不安を感じるかもしれません。

この数値を放置すると、自覚症状がないまま動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める可能性があります。

LDLコレステロールを下げるには、まず食生活の見直しや運動習慣といった日々の対策が重要です。

この記事では、LDLコレステロールが高くなる原因から、食事を中心とした具体的な対策、医療機関を受診する目安までを解説します。

LDLコレステロール(悪玉)とは?健康診断での基準値と体への影響

LDLコレステロールとは、肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を持つリポタンパク質の一種です。

細胞膜やホルモンの材料となるコレステロールは体に必要なものですが、LDLコレステロールが増えすぎると血管壁に蓄積し、動脈硬化を引き起こす原因となるため「悪玉」と呼ばれます。

この状態が続くと、血管の弾力性が失われ、血流が悪くなるなど、健康への悪影響が懸念されます。

HDLコレステロール(善玉)との働きの違い

LDLコレステロールがコレステロールを全身に運ぶのに対し、HDLコレステロールは、体内の余分なコレステロールや血管壁に溜まったコレステロールを回収し、肝臓へ戻す働きを担います。

HDLコレステロールは動脈硬化を防ぐ方向に作用するため善玉と呼ばれています。

健康を維持するためには、悪玉であるLDLコレステロールを減らし、善玉であるHDLコレステロールを基準値内に保つ、両者のバランスが重要です。

健康診断で確認すべきLDLコレステロールの基準値

健康診断の血液検査では、脂質異常症の診断基準としてLDLコレステロールの値が重視されます。

日本動脈硬化学会が定める基準では、140mg/dL以上が「高LDLコレステロール血症」と診断される一つの目安です。

120~139mg/dLは「境界域高LDLコレステロール血症」とされ、注意が必要な状態とされます。

ただし、総コレステロール値や他の疾患(高血圧、糖尿病など)の有無、患者様の年齢、過去の既往歴によって実際の管理目標値は個別に設定されるため、医師との相談が不可欠です。

また、最近ではLDL単独だけでなく「non-HDLコレステロール(総コレステロールからHDLを引いた値)」も動脈硬化のリスクを捉える指標として重要視されています。

LDLコレステロールが高い状態を放置する3つのリスク

LDLコレステロールが高い状態は、それ自体に痛みなどの自覚症状がないため、問題を軽視されがちです。

しかし、数値を放置するとどうなるかというと、知らないうちに体内で深刻なリスクが進行します。

高い状態が続くと血管内部にコレステロールが蓄積し、健康を脅かすさまざまな病気の引き金となるため、早期の対策が求められます。

自覚症状がないまま動脈硬化が静かに進行する

LDLコレステロール値が高い状態が続くと、余分なコレステロールが血管の内壁に付着し、「プラーク」と呼ばれる粥状の塊を形成します。

これにより血管が厚く、硬くなり、内腔が狭くなる「動脈硬化」が引き起こされます。

動脈硬化は自覚症状がないまま進行するため「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」とも呼ばれ、気づいた時には重篤な状態に陥っているケースも少なくありません。

心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気の引き金になる

動脈硬化が進行して血管が狭くなると、血流が滞りやすくなります。

さらに、血管壁のプラークが何らかの刺激で傷つき破れると、その部分を修復しようとして血の塊(血栓)ができます。

この血栓が心臓の血管(冠動脈)を詰まらせると心筋梗塞を、脳の血管を詰まらせると脳梗塞を引き起こします。

これらは命に関わる危険な病気であり、LDLコレステロールの管理はこれらの予防に直結します。

LDLコレステロールが高くなる主な5つの原因

LDLコレステロールの数値が高くなる背景には、食事や運動習慣といった日々の暮らしに起因する要因から、遺伝や加齢といった避けがたい要因まで、さまざまなものが存在します。

自分に当てはまる原因を理解することは、効果的な対策を立てるための第一歩です。

ここでは、LDLコレステロールを増加させる代表的な5つの原因について解説します。

飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食生活

LDLコレステロール値を上げる最大の原因の一つが食生活です。

特に、肉の脂身、バター、ラード、生クリームなどに多く含まれる「飽和脂肪酸」の過剰摂取は、肝臓でのコレステロール合成を促進します。

また、マーガリンやショートニング、それらを使用したパンやお菓子、揚げ物に含まれる「トランス脂肪酸」も、LDLコレステロールを増やしHDLコレステロールを減らすため、摂取には注意が必要です。

代謝を低下させる運動不足

定期的な運動は、脂質代謝の改善に寄与します。

運動不足になると、エネルギー消費が減少し、余ったエネルギーが中性脂肪として体内に蓄積されやすくなります。

中性脂肪の増加は、HDLコレステロールの減少とLDLコレステロールの小型化(超悪玉コレステロールの増加)を招き、動脈硬化を促進させる一因となります。

適度な運動習慣は、コレステロールのバランスを整える上で欠かせません。

遺伝的な体質や家族の病歴

食生活や運動習慣に問題がなくても、LDLコレステロール値が著しく高い場合、遺伝的な要因が関わっている可能性があります。

代表的なものに「家族性高コレステロール血症」があり、これは遺伝によって生まれつきLDLコレステロールを体内に取り込む機能がうまく働かない病気です。

家族や親族にコレステロール値が高い人や、若くして心筋梗塞などを発症した人がいる場合は、この体質を疑う必要があります。

加齢や閉経など性ホルモンの変化による影響

コレステロール値は年齢と共に上昇する傾向があります。

特に女性の場合、女性ホルモンの一種であるエストロゲンにLDLコレステロールの上昇を抑える働きがあるため、エストロゲンの分泌が急激に減少する閉経後は数値が上がりやすくなります。

そのため、30代、40代の頃は問題がなかった人でも、更年期以降は注意が必要です。

男性も加齢により基礎代謝が落ちるため、数値は上昇しやすくなります。

喫煙や過度な飲酒などの生活習慣の乱れ

喫煙は、LDLコレステロールの酸化を促進し、より動脈硬化を引き起こしやすい「酸化LDL」を増加させます。

また、善玉であるHDLコレステロールを減少させる作用もあり、血管にとって二重の悪影響を及ぼします。

過度なアルコール摂取は、中性脂肪の合成を促し、脂質異常症の悪化につながる可能性があります。

これらの生活習慣の乱れも、コレステロール管理における重要なリスクファクターです。

食生活の見直しでLDLコレステロールを下げる5つのポイント

LDLコレステロールの数値を改善するためには、日々の食生活を見直すことが最も効果的な対処法の一つです。

コレステロール値を上げる食品を控え、下げる効果が期待できる食品を積極的に取り入れることで、体内環境の改善が期待できます。

ここでは、今日から実践できる食事のポイントを5つ紹介します。

【積極的に摂るべき食品】青魚・大豆製品・きのこ類

LDLコレステロール対策として、積極的に食事に取り入れたい食品があります。

サバやイワシなどの青魚に含まれるEPAやDHAは、中性脂肪を減らし、血液をサラサラにする効果が期待されます。

また、豆腐や納豆などの大豆製品に含まれる植物性たんぱく質は、コレステロール値を下げる働きがあります。

しいたけやしめじなどのきのこ類は、食物繊維が豊富でコレステロールの吸収を抑えます。

【摂取を控えるべき食品】肉の脂身・バター・洋菓子

LDLコレステロール値を下げるためには、飽和脂肪酸を多く含む食品の摂取を控えることが重要です。

具体的には、牛肉や豚肉の脂身、鶏肉の皮、加工肉(ベーコン、ソーセージなど)が挙げられます。

また、バターやラード、生クリームを使った料理や、これらを多く使用するケーキやクッキーなどの洋菓子も過剰摂取になりやすいため、頻度や量を減らす工夫が必要です。

コレステロールの吸収を抑える水溶性食物繊維を増やす

食物繊維の中でも、特に水に溶けやすい「水溶性食物繊維」は、コレステロールの吸収を抑制し、体外への排出を促す働きがあります。

水溶性食物繊維は、海藻類(わかめ、こんぶ)、野菜(ごぼう、オクラ)、果物(りんご、かんきつ類)、大麦などに豊富に含まれています。

これらの食品を日々の食事にバランス良く取り入れることで、食後の血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。

悪影響を及ぼすトランス脂肪酸(マーガリンなど)を避ける

トランス脂肪酸は、LDLコレステロールを増加させ、HDLコレステロールを減少させるため、摂取を極力避けるべき脂質です。

トランス脂肪酸は、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどに含まれており、これらを原料とするパン、ケーキ、クッキー、スナック菓子、揚げ物などが主な摂取源となります。

食品を購入する際は、原材料表示を確認する習慣をつけるとよいでしょう。

アルコールの摂取量を適正に見直す

アルコールの過剰摂取は中性脂肪を増やす主な原因となり、結果として脂質異常症を悪化させる可能性があります。

飲酒習慣のある人は、まず休肝日を設けることや、摂取量を適正範囲内に抑えることが大切です。

1日の適量としては、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、ワインならグラス2杯(200ml)程度が目安とされています。

おつまみの選び方にも注意が必要です。

食事改善と合わせて実践したい生活習慣の改善策

LDLコレステロールの管理は、食事の見直しだけでなく、運動や禁煙、睡眠といった生活習慣全体の改善が効果的です。

これらの取り組みは、コレステロール値の改善に加えて、脂質異常症と関連の深い動脈硬化のリスクを総合的に低減させることにつながります。

ここでは、食事改善と並行して行いたい3つの生活習慣改善策を紹介します。

ウォーキングなどの継続しやすい有酸素運動を習慣化する

運動は、中性脂肪を減らし、善玉のHDLコレステロールを増やす効果が期待できます。

特に、ウォーキングや軽いジョギング、サイクリング、水泳といった有酸素運動が推奨されます。

大切なのは継続することなので、無理のない範囲で楽しめるものを選びましょう。

まずは「1日30分程度、週3回以上」を目標に、日常生活の中に運動を取り入れることから始めてみてください。

総合的な動脈硬化リスクを下げるために禁煙する

喫煙は、LDLコレステロールを動脈硬化の直接的な原因となる酸化LDLコレステロールへと変性させ、HDLコレステロールを減少させます。

また、血管の細胞を傷つけ、動脈硬化の進行を加速させるため、脂質異常症を持つ人にとっては非常に危険な習慣です。

禁煙は、コレステロール管理だけでなく、心筋梗塞や脳梗塞といった循環器疾患の予防において最も重要な取り組みの一つです。

十分な睡眠時間を確保しストレスを管理する

慢性的な睡眠不足やストレスは、自律神経やホルモンバランスの乱れを引き起こし、脂質代謝に悪影響を及ぼすことがあります。

ストレスを感じると、コルチゾールというホルモンが分泌され、これが血糖値や血圧、コレステロール値の上昇に関与するともいわれています。

質の良い睡眠を十分にとり、趣味やリラックスできる時間を持つなど、上手にストレスを管理することも大切です。

セルフケアで改善しない場合は医療機関への相談を検討しましょう

食事や運動などの生活習慣を2〜3ヶ月続けてもLDLコレステロールの値が十分に下がらない場合や、もともとの数値が非常に高い場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、医療機関への相談を検討することが重要です。

特に、他の生活習慣病や家族歴などのリスクがある場合は、早期の受診が推奨されます。

医師による適切な診断と指導のもと、必要に応じた治療へ移行することが、将来の健康を守ることにつながります。

受診を考えるべきLDLコレステロールの数値とは

LDLコレステロールの値が180mg/dL以上の場合、遺伝的な要因(家族性高コレステロール血症)の可能性もあり、生活習慣の改善だけでは管理が難しいため、薬物治療を検討する必要があります。

また、140mg/dL以上で、高血圧、糖尿病、喫煙習慣、心臓病の家族歴などの他のリスク因子を併せ持つ場合も、積極的な治療が推奨されます。

これらの数値を目安に、一度医師に相談しましょう。

ご自身の数値が気になる方は、一度当クリニックまでお気軽にご相談ください。

内科診療の詳細・ご予約はこちらよりご覧くださいませ。

何科を受診すればいい?まずはかかりつけの内科へ

健康診断でLDLコレステロールの高さを指摘された場合、まずはかかりつけの内科や、一般内科を受診するのがよいでしょう。

内科では、脂質異常症を含む生活習慣病全般の診療を行っており、総合的な観点から診断・治療を進めてくれます。

より専門的な検査や治療が必要と判断された場合には、循環器内科や内分泌・代謝内科などの専門医を紹介してもらうことも可能です。

病院で行われる主な検査と薬物療法などの治療法

医療機関では、まず詳細な血液検査を行い、LDLコレステロールだけでなく、HDLコレステロール、中性脂肪、その他の項目も測定し、脂質異常症のタイプを正確に診断します。

併せて、動脈硬化の進行度を評価するために頸動脈エコーなどの画像検査を行うこともあります。

治療は生活習慣の指導が基本ですが、効果が不十分な場合やリスクが高い場合には、主に「スタチン」と呼ばれる薬物を用いた治療が開始されます。

しょうこ内科クリニックでは食事や運動指導を含めた総合的な治療を提供します

しょうこ内科クリニックでは、脂質異常症をはじめとする生活習慣病に対して、薬による治療だけではなく、患者様一人ひとりの生活スタイルに合わせた食事指導や運動療法を重視しています。

健康診断でコレステロール値の異常を指摘されたものの、具体的にどうすればよいか分からないという方も、お気軽にご相談ください。

総合的かつきめ細やかなサポートで、健康的な毎日を送るお手伝いをします。

LDLコレステロール 高い どうするに関するよくある質問

ここでは、LDLコレステロールが高いと指摘された方からよく寄せられる質問についてお答えします。

Q. 薬を一度飲み始めたら、一生やめられないのでしょうか?

必ずしも一生飲み続けるわけではありません。

食事療法や運動療法などの生活習慣改善によってコレステロール値が目標値まで下がり、安定して維持できるようになった場合は、医師の判断で薬の量を減らしたり、中止したりできる可能性があります。

ただし、自己判断での中断は危険なため、必ず医師に相談してください。

Q. 痩せているのにLDLコレステロール値が高いのはなぜですか?

遺伝的な体質や食生活が影響している可能性があります。

痩せている人でも、肉の脂身やバター、洋菓子などを好んで食べる食生活を送っていると数値は高くなります。

また、食事に気をつけていても数値が高いのは、遺伝的にコレステロール値が高くなりやすい「家族性高コレステロール血症」という体質の可能性も考えられます。

Q. 女性は閉経後に数値が上がりやすいと聞きましたが、本当ですか?

本当です。

女性ホルモンのエストロゲンには、LDLコレステロールの数値を下げる働きがあります。

そのため、閉経を迎えてエストロゲンの分泌が大幅に減少すると、その恩恵を受けられなくなり、LDLコレステロール値が上昇しやすくなります。

この時期からは、より一層食生活や運動習慣に注意が必要です。

しょうこ内科クリニックが生活習慣病の相談で選ばれる理由

当クリニックは、内科専門医・指導医としての豊富な経験を活かし、生活習慣病の予防と治療に力を入れています。

患者様に寄り添い、一人ひとりに最適な医療を提供することを目指しています。

患者様一人ひとりのライフスタイルに寄り添った丁寧な診療

生活習慣病の治療は、日々の暮らしと密接に関わっています。

そのため、当クリニックでは単に数値を管理するだけでなく、患者様それぞれの食生活、仕事、運動習慣などを丁寧にお伺いし、無理なく続けられる具体的な改善策を一緒に考えます。

気になる症状やお悩みがあれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

西洋医学と漢方薬を組み合わせた多角的なアプローチ

当クリニックでは、一般的な西洋医学の治療に加えて、東洋医学の考え方を取り入れた漢方薬による治療もご提案しています。

体質改善を目指すことで、西洋薬だけでは対応しきれない症状の緩和や、根本的な健康状態の向上を図ります。

多角的なアプローチにより、患者様にとって最良の医療を提供することを目指しています。

まとめ

LDLコレステロールが高い状態は自覚症状がないまま動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気につながる可能性があります。

数値を下げるためには、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控え、青魚や大豆製品、食物繊維を多く摂る食生活への改善が基本です。

また、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣化し、禁煙や節酒を心がけることも重要です。

これらのセルフケアで改善が見られない場合は、放置せずに内科などの医療機関を受診し、専門家の指導を受けましょう。

当クリニックにおける内科診療のご案内はこちらよりご覧くださいませ。