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健康診断で血圧が高い…基準値は?原因と対策、何科へ行くべきか解説

健康診断で血圧が高いと言われたけれど、どのくらいの数値だと問題なのか、病院へ行くべきか悩んでいませんか。
高血圧は自覚症状がないまま進行し、将来的に脳や心臓、腎臓の病気につながることがあります。
この記事では、高血圧と判定される基準値や血圧が高くなる原因、そして医療機関を受診する際の目安や生活習慣の改善策について詳しく解説します。
健康診断で「血圧が高い」と指摘されたら最初に確認したいこと
健康診断で血圧が高いと言われたら、まずは慌てずに結果通知に記載されている判定や具体的な数値を確認しましょう。
血圧は測定時の条件によって変動しやすいため、たまたま高かっただけの可能性もあります。
しかし、その結果は自身の健康状態を示す重要なサインです。
放置せずに、なぜ数値が高くなったのか原因を考え、必要であれば医療機関の受診や生活習慣の見直しを検討することが大切です。

あなたの数値はどのレベル?高血圧と診断される基準値
高血圧かどうかを判断するためには、まず基準となる数値を知る必要があります。
血圧の判定基準は、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」で定められており、医療機関で測定する「診察室血圧」と、自宅で測定する「家庭血圧」で基準値が異なります。
ご自身の測定値がどのレベルに該当するのかを把握し、適切な対応をとることが重要です。
健康診断など医療機関で測定する場合の血圧基準値
医療機関で測定する診察室血圧の基準では、収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。
正常値は120/80mmHg未満とされ、その間の数値は「高値血圧」として注意が必要な段階と位置づけられています。
例えば収縮期血圧が160mmHg以上だとⅡ度高血圧に分類されます。
ご自身の平均的な血圧を把握しておきましょう。
リラックスできる自宅で測定する場合の血圧基準値
自宅で測定する家庭血圧は、一般的に診察室血圧よりも低い値で安定するため、基準値も厳しく設定されています。
具体的には、収縮期血圧が135mmHg以上、または拡張期血圧が85mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。
正しい血圧測定方法として、朝と夜の決まった時間に、椅子に座って1〜2分安静にした後に測ることが推奨されます。
日々の測り方を統一し、記録を続けることで、より正確な血圧の状態を把握できます。
受診を考えたい血圧の目安
健康診断で血圧が高いと指摘されても、すべての人がすぐに治療を開始するわけではありません。
しかし、健診結果で「要再検査」や「要精密検査」と判定された場合は、必ず医療機関を受診してください。
また、血圧の数値が非常に高い場合や、頭痛、めまい、動悸などの自覚症状を伴う場合は、自分で判断して放置せず、早めに医療機関へ相談しましょう。
「要再検査・要精密検査」になったら一度医療機関へ
健康診断の結果で「要再検査」や「要精密検査」という判定が出た場合は、必ず指示に従い医療機関を受診しましょう。
「要再検査」は、日を変えて再度血圧を測定し、高血圧が持続しているかを確認するために行われます。
「要精密検査」は、高血圧の原因となる他の病気が隠れていないか、あるいは高血圧によって臓器に障害が出ていないかを調べるためのものです。
いずれの判定も、健康上の問題を見つけるための重要なステップです。
特に注意が必要な危険な血圧レベルとは
収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が110mmHg以上の高い数値が出た場合は、特に注意が必要です。
このような非常に高い血圧がみられるときは、脳や心臓、腎臓などに大きな負担がかかっている可能性もあります。
激しい頭痛、胸の痛み、呼吸困難、吐き気などの症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

高血圧を指摘されたら何科を受診すればよい?
健康診断で高血圧を指摘され、医療機関を受診しようと考えたとき、何科に行けばよいか迷うかもしれません。
基本的には、まずはかかりつけの内科医に相談するのが一般的です。
そこで診断や初期治療を行い、必要に応じてより専門的な知識を持つ循環器内科へ紹介されるという流れになります。
どちらの科を受診するにしても、まずは専門家に相談することが第一歩です。
まずは身近なかかりつけの内科で相談しよう
高血圧の相談は、まず身近な内科やかかりつけ医にするのが良いでしょう。
多くの内科クリニックで高血圧の診断と治療は行われており、生活習慣の指導から薬物治療の導入まで幅広く対応してもらえます。
また、かかりつけ医であれば、高血圧以外の健康状態も把握しているため、総合的な観点からアドバイスを受けられるという利点もあります。
健康診断で血圧が気になる場合は、当院までお気軽にご相談ください
より専門的な検査や治療は循環器内科が対応
循環器内科は、心臓や血管の病気を専門とする診療科です。
内科での治療で血圧がなかなか下がらなかったり、心臓や腎臓などに合併症の疑いがあったりする場合、あるいは高血圧の原因を詳しく調べる必要がある場合に受診を勧められます。
心電図や心エコー検査など、より専門的な検査を通じて、高血圧が心臓血管系に与えている影響を評価し、適切な治療方針を立てていきます。
なぜ健康診断で血圧が高くなる?考えられる6つの原因
なぜ健康診断のときだけ血圧が高くなるのだろう、と疑問に思う方もいるでしょう。
血圧が高くなる原因は一つではなく、生活習慣や体質、精神的な要因など、さまざまなものが複雑に関係しています。
塩分の多い食事や運動不足といった日々の暮らしに潜む原因から、緊張による一時的な上昇、さらには他の病気が隠れている可能性まで、考えられる主な原因を6つ解説します。
原因1:緊張やストレスで一時的に数値が上がる「白衣高血圧」
普段の血圧は正常なのに、健康診断や診察室で測定すると数値が高く出る状態を「白衣高血圧」と呼びます。
これは、慣れない環境や医師・看護師を前にした緊張やストレスによって、交感神経が活発になり、一時的に血圧が上がる現象です。測定前に深呼吸をしたり、リラックスしたりすることで数値が下がることもあります。
健診時だけ高く出ることもあるため、その場の数値だけで判断せず、家庭血圧もあわせて確認することが大切です。
原因2:塩分の多い食事が習慣になっている
食事に含まれる塩分(ナトリウム)の過剰摂取は、高血圧の最も大きな原因の一つです。
体内のナトリウム濃度が高まると、それを薄めるために血液中の水分量が増加します。
その結果、血管にかかる圧力が高まり、血圧が上昇します。
ラーメンの汁を全部飲む、漬物や加工食品をよく食べるといった食習慣がある場合は、塩分の摂りすぎが血圧を上げている可能性があります。
原因3:肥満や運動不足が血圧を上げている
肥満は高血圧の主要なリスク因子です。
体重が増加すると、全身に血液を送るために心臓の負担が大きくなり、血圧が上昇しやすくなります。
また、肥満に伴ってインスリンの働きが悪くなることや、交感神経が過剰に働くことも血圧を上げる原因です。
さらに、運動不足は血行を悪化させ、血管の柔軟性を損なうため、肥満でなくても血圧の上昇につながることがあります。
原因4:アルコールの飲み過ぎや喫煙習慣がある
アルコールの過剰摂取は、長期的には血圧を上昇させることが知られています。
また、喫煙はニコチンの作用によって一時的に血管を収縮させ、血圧を上げるとともに心拍数を増加させます。
さらに、喫煙は血管の壁を傷つけて動脈硬化を進行させるため、高血圧のリスクを恒常的に高める要因となります。
飲酒は適量を守り、禁煙することが血圧管理には不可欠です。
原因5:加齢にともなう血管の弾力性の低下
年齢を重ねるとともに、血管は徐々に硬くなり、弾力性が失われていきます。
これは動脈硬化と呼ばれる状態で、誰にでも起こりうる自然な変化です。
血管が硬くなると、心臓が血液を送り出す際の圧力をうまく吸収できなくなり、結果として収縮期血圧(最高血圧)が上昇しやすくなります。
特に高齢者で血圧が高くなる大きな原因の一つが、この加齢による血管の変化です。
原因6:腎臓病や甲状腺の病気など他の疾患が影響している
高血圧の中には、特定の病気が原因で引き起こされる「二次性高血圧」と呼ばれるものがあります。
原因となる疾患には、腎臓の病気(慢性腎臓病、腎血管性高血圧など)、甲状腺機能亢進症や副腎の病気といった内分泌系の異常、睡眠時無呼吸症候群などがあります。
生活習慣を改善しても血圧が下がらない場合や、若年で高血圧を発症した場合は、これらの病気が隠れていないか調べるために受診を検討しましょう。

高血圧を放置することで起こりうる主なリスク
高血圧は、初期段階ではほとんど自覚症状が現れません。
そのため「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれ、気づかないうちに血管にダメージを与え続けます。
症状がないからと高血圧を放置していると、動脈硬化が進行し、将来的に脳卒中や心筋梗塞、腎不全といった命に関わる重大な病気を引き起こすリスクが高まります。
ここでは、特に注意すべき3つの大きなリスクについて解説します。
リスク1:脳卒中(脳梗塞・脳出血)の発症率が高まる
高血圧を放置する最大のリスクの一つが、脳卒中です。
常に高い圧力がかかっている脳の血管はもろくなりやすく、ある日突然破れて脳出血を起こしたり、動脈硬化でできた血栓が詰まって脳梗塞を引き起こしたりする危険性が高まります。
脳卒中は命を落とす危険があるだけでなく、半身麻痺や言語障害などの重い後遺症が残ることも少なくありません。
リスク2:心筋梗塞や心不全など心臓に大きな負担がかかる
血圧が高い状態が続くと、心臓は常に強い力で血液を全身に送り出さなければならず、大きな負担がかかり続けます。
その結果、心臓の筋肉が厚くなる心肥大が起こり、次第に心臓の機能が低下して心不全に至ることがあります。
また、高血圧は心臓の血管(冠動脈)の動脈硬化も促進するため、血管が詰まって心筋梗塞を引き起こすリスクも著しく高まります。
リスク3:腎臓の機能が徐々に低下し腎不全に至る可能性がある
腎臓は、無数の細い血管が集まってできており、血液をろ過して老廃物や余分な塩分を排出する役割を担っています。
高血圧によって腎臓の血管に常に高い圧力がかかると、血管が硬化して血液の流れが悪くなり、ろ過機能が徐々に低下していきます。
この状態が進行すると腎不全となり、最終的には人工透析を受けなければ生命を維持できなくなる可能性があります。
再検査までに始めたい!血圧を下げるための生活習慣改善5つのポイント
健康診断で高血圧を指摘された場合、再検査や本格的な治療が始まる前に、生活習慣を見直すことで血圧を下げることが期待できます。
薬物治療が必要な場合でも、生活習慣の改善は治療の基本となり、降圧効果を高める上で非常に重要です。
ここでは、今日からでも始められる血圧を下げるための具体的な5つのポイントを紹介します。
一つでも多く実践し、健康的な体を目指しましょう。
ポイント1:まずは減塩から!1日の塩分摂取量を6g未満に抑える
高血圧の改善において最も重要なのが減塩です。
日本高血圧学会では、1日の塩分摂取量の目標を6g未満とすることを推奨しています。
麺類の汁は飲まない、醤油やソースは「かける」より「つける」、香辛料や香味野菜、だしを上手に利用して薄味に慣れるなどの工夫を心がけましょう。
加工食品や外食は塩分が多い傾向にあるため、成分表示を確認する習慣も役立ちます。
ポイント2:カリウムが豊富な野菜や果物を毎日の食事に取り入れる
カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を尿と一緒に排泄する働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。
カリウムは、ほうれん草や小松菜などの葉物野菜、アボカド、バナナ、キウイフルーツといった野菜や果物に豊富に含まれています。
毎日の食事にこれらの食材を積極的に取り入れましょう。
ただし、腎機能が低下している方はカリウムの摂取制限が必要な場合があるため、医師に相談してください。
ポイント3:ウォーキングなど軽めの有酸素運動を習慣化する
適度な運動は、血管を広げて血流を良くし、血圧を下げる効果があります。
特に、ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動が推奨されます。
まずは1日30分程度、週に3〜5日を目標に始めてみましょう。
運動を習慣化することで、減量効果も期待でき、血圧のさらなる改善につながります。
ただし、すでに血圧が非常に高い方は、運動を始める前に医師に相談しましょう。
ポイント4:禁煙を始め、お酒は適量を守る
喫煙は血圧を上昇させるだけでなく、動脈硬化を著しく進行させます。
血圧管理のためには、禁煙が強く推奨されます。
また、アルコールの過剰摂取も血圧を上げる原因となるため、節酒を心がけましょう。
お酒の適量としては、1日あたりビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度が目安です。
休肝日を設けることも大切です。
ポイント5:家庭用血圧計で毎日の血圧を記録する
家庭用の血圧計を準備し、毎日の血圧を測定・記録する習慣をつけましょう。
朝(起床後1時間以内)と夜(就寝前)の2回、安静な状態で測定するのが基本です。
定期的に血圧を記録することで、自分の本当の血圧の状態を把握できるだけでなく、生活習慣の改善による効果を実感でき、モチベーションの維持にもつながります。
記録したデータは受診時に医師に見せると、診断や治療の重要な情報となります。

健康診断の血圧に関するよくある質問
健康診断で血圧について指摘されると、さまざまな疑問や不安が浮かんでくるものです。
ここでは、血圧に関して特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
白衣高血圧の問題や、薬物治療、生活習慣改善の効果について解説します。
Q. 健康診断の時だけ血圧が高いのですが、放置しても大丈夫ですか?
放置は推奨されません。
いわゆる「白衣高血圧」の可能性もありますが、将来的に持続性の高血圧に移行するリスクが正常な人より高いことがわかっています。
また、健診時に血圧が高めになること自体が、血管に負担がかかりやすい状態を示唆しているとも考えられます。
まずは家庭で血圧を測る習慣をつけ、その記録を持って医師に相談することをおすすめします。
Q. 血圧の薬は一度飲み始めると一生やめられないのでしょうか?
必ずしも一生やめられないわけではありません。
薬を飲みながら食事療法や運動療法といった生活習慣の改善にしっかり取り組むことで、血圧が安定して正常範囲内にコントロールされるようになれば、医師の判断で薬の量を減らしたり、中止したりできるケースもあります。
ただし、自己判断で服薬を中断するのは非常に危険ですので、必ず医師に相談してください。
Q. 食事や運動などの生活改善で血圧はどのくらい下がりますか?
効果には個人差がありますが、複数の生活習慣改善を組み合わせることで、10mmHg以上の降圧効果が期待できるとされています。
例えば、研究によると減塩で平均4~5mmHg、定期的な運動で4~6mmHg、減量(5kg)で4mmHg程度の降圧効果が示されています。
これらを組み合わせることで、薬に頼らずに血圧をコントロールできる場合も少なくありません。
まとめ
健康診断で血圧が高いと指摘された場合は、まず結果の数値を確認し、必要に応じて家庭血圧も測ってみましょう。
高血圧は自覚症状が乏しいこともありますが、気になる状態が続く場合や、再検査・精密検査を勧められた場合には、早めに内科へ相談することが大切です。
生活習慣を見直すきっかけにしながら、無理をせず、自分の血圧の状態を把握していきましょう。
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